わたしは小説を読んでいる。
村上龍の『空港にて』という文庫本。
短編集の中のひとつ「居酒屋にて」を読んでいる。
中野坂上に向かう途中。
今日はおばさんとフリマに出る。
はじめてものを売るという経験。
ひとつやふたつ売れたらいいと思うが、
それよりもわたしにとってはものを売るという経験が、
小さいけど大きいような気がしている。
ものを買うのが好きだ。
お買い物そのものも、店員さんと話すのもとても好き。
店員さんと話すことはお店ごとに違う。
あるお店では。
「最近はどうですか。」
「あんまり調子良くないですね〜」
通いすぎて、
「この前から変わったことありますか」
なんて、時の短さを感じさせる。
友達より、わたしの近況を知っていると思う。
研究室の先生よりお世話になっている。
あるお店では。
「今日はこれからお出かけですか。」
「最近お買い物してます?」
店員さんのものに対する知識と熱量の深さに毎回楽しくなる。
あるお店では。
あんなに足繁く通っていたのに、
ぱったりと行かなくなった。
自分でも不思議だ。
満たされたようになったのか、
足りないと思うようになったのか。
単にお金の余裕がなくなったからか。
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